楽天が第四のキャリアとなることが正式に総務省の許可で正式に決まりました。
とはいえ、実はまだ設備を作っている段階で、キャリアとしての楽天は販売されていません。現在は「楽天モバイル」という格安SIMが提供されています。
今回は格安SIMのなかでも注目されている楽天モバイルについて、キャリア参入や、楽天のインターネット「楽天ひかり」との関連性について詳しく見ていきます!
目次
楽天のキャリア参入とは?
さて、楽天モバイルの説明に入る前に、話題のニュースである「楽天のキャリア参入」を取り上げておきましょう。
楽天は2017年にすでに2018年から新たに参入可能となる携帯キャリアに参入することを発表し、実際に申請し、総務省に受け入れられました。
いろいろと複雑な事情もあるので、わかりやすく紐解いていきましょう。
キャリアと格安SIMの違い
まず、「キャリア」と「格安SIM」の違いとはなんでしょうか。
- キャリア…ドコモ・au(KDDI)・ソフトバンク
- 格安SIM…キャリアに回線を借りて売る(IIJMIO、mineo、楽天モバイルなど)
簡単に言えば以上のような違いがあります。キャリアは特定の周波数帯を使い、基地局などの電波を安定させる場所を全国各地に作ることで、安定した携帯回線を提供しています。格安SIMというのは、そうしたキャリアからちょっと回線を借りて、キャリアより安く売っています。そのため、たとえばドコモ回線を借りている格安SIMの会社はドコモにいくらか払っています。
しかし、これだけでは、実質的な違いが分かりません。実質的な違いで言うと、
- キャリア…速い、アフターサービスが充実している、全国にショップがある
- 格安SIM…安い、アフターサービスがあまりない、契約期間がプランも多い
それぞれこのような違いがあります。キャリアは全国に基地局を持ち、安定した回線を提供することができるのですが、格安SIMはその一部を借りるだけなので、そんなに速くはなりません。とはいえ、数百万人が使っているのですから我慢できないレベルではないはずです。
キャリアは全国にショップがありサービスが充実していますし、光回線や電気とのセット割などがあります。格安SIMにはそうしたサービスがあまり充実していません。逆に言えば、全国にショップを置いたり、サービスを充実させたりするコストを差し引いて安く売っているということです。
楽天モバイル
現在楽天が展開している、「楽天モバイル」は格安SIMの部類に入ります。2014年から提供が始まり、現在では格安SIMシェアのNo.3まで到達しているようです。
しかし、楽天は2018年からキャリア参入を発表し、2025年には基地局などを充実させ、他のキャリアに匹敵する携帯会社になる予定です。
キャリアとしての楽天に期待されているのは、au・ソフトバンク・ドコモよりも安いプランです。現在は同安くしても、キャリアの場合機種代を入れて月8000円くらいになってしまうことが多いです。これに対して格安SIMの場合月3000円くらいで同じようなプランが可能です。
そうすると、求められるのは「キャリアよりも速く、キャリアよりも安い携帯プラン」ということになるでしょう。
今後は楽天のサービスとの関連に注目!
また、楽天には、「楽天市場」、「楽天トラベル」などその他さまざまなサービスがあるので、それらとの接合も考えられます。
何よりも楽天の提供するブロードバンドサービス、楽天ひかりとの関連性は注目に値します!
大手3大キャリアではすでに「自社ケータイ+インターネット」のセット割引サービスが人気を博しているので、はたして楽天モバイルはどうなっていくのか。
ソフトバンクやau、ドコモは余裕の構えで契約者数を保持していますが、楽天が入ることで情勢がどう変わるのか、楽しみです。
楽天モバイルを徹底解説!
さて、楽天モバイルの内容に入っていきましょう。
現状、楽天モバイルは格安SIMのままで、これからキャリアとなった楽天とどう関係していくのかが注目されています。
楽天モバイルのプラン
まずは、楽天モバイルのプランを見ていきましょう。機種代やその他もろもろのことは忘れて、電話とネットの両方を含めて、楽天モバイルがどんなプランを提供しているのか詳しく見ていきましょう。
スーパーホーダイ
楽天モバイルが前面に押し出しているプランが「スーパーホーダイ」です。
データだけでなく、通話無料のプランもついて、それぞれ以下の値段となっています。
プランS | プランM | プランL | プランLL | |
データ量 | 2ギガ | 6ギガ | 14ギガ | 24ギガ |
通話 | 10分以内なら国内通話無料 | |||
通常の月額料金 | 2,980円 | 3,980円 | 5,980円 | 6,980円 |
楽天会員+3年契約の場合 | 1,480円(2年間) | 2,480円(2年間) | 4,480円(2年間) | 5,480円(2年間) |
楽天会員+2年契約の場合 | 1,980円(2年間) | 2,980円(2年間) | 4,980円(2年間) | 5,980円(2年間) |
格安SIMなので、やはりプランSかプランMあたりがおすすめですね。
割引の詳細ですが、
- 楽天会員:500円割引
- 3年契約:1000円割引(2年間)
- 2年契約:500円割引(2年間)
以上のような割引が適用されることになっています。楽天会員というのは登録無料で年会費が必要ないので、誰でも入れるものです。3年契約というのは「最低利用期間3年」というもので、3年間使うまでは解約できず、解約すると解約金9800円が発生するという約束です。逆に3年間使ってさえしまえばあとはいつ解約しても問題ありません。2年契約も同様です。ただし、スーパーホーダイのほかのプランに変えるのであれば、違約金等は発生しません。つまり、たとえばプランSを使っていて、データ量が足りないな、と思ってプランMに帰るのであれば、違約金はかかりません。
ちなみにデータ量を使い切ったあとは最大1Mbpsの速度で使うことができます。
組み合わせプラン
それでは、組み合わせプランも見ていきましょう。組み合わせプランは最も標準的なもので、SIMの種類とデータ量によって値段が変わります。
通話はできないけどSMS(ショートメッセージ)はできるSIMと、通話もできないし、SMSもできないSIM、それから通話もSMSもできるSIMの三つがあります。
プラン名 | 050データSIM (SMS付) | データSIM (SMSなし) | 通話SIM |
---|---|---|---|
ベーシックプラン | 645円 | 525円 | 1,250円 |
3.1GB | 1,020円 | 900円 | 1,600円 |
5GB | 1,570円 | 1,450円 | 2,150円 |
10GB | 2,380円 | 2,260円 | 2,960円 |
20GB | 4,170円 | 4,050円 | 4,750円 |
30GB | 5,520円 | 5,450円 | 6,150円 |
ベーシックプランというのは最大速度200kbpsというかなり遅い速度である代わりに、特にデータ制限などはなくいくらでも使えるというものです。メールや電話しかしないガラケーを使っている場合はこちらでもよいかも知れません。
ちなみに、スーパーホーダイと違ってこちらの組み合わせプランの場合はデータ量を使い切ったあとの最大速度が200Kbps(いわゆる速度制限)になってしまいます。スーパーホーダイの速度制限は1Mbpsなので、その5分の1です。
この組み合わせプランにもスーパーホーダイと同じいくつかの特徴があります。それは以下の三つです。
- 無料でプラン変更可能
- 翌月に繰り越し可能
- データシェア可能
無料でプランを変更することができます。また、契約期間がないので、いつでも解約できます。ただし、契約する際に手数料が3000円ほどとられるので、その点には注意が必要です。
余ったデータは翌月に繰り越しすることができます。また、データシェアをすることができます。この点はちょっとユニークで家族でなくても、楽天モバイルを使っている友達とあまったデータをシェアすることもできるのです。また、一人で「スマホ」、「タブレット」などでシェアすることもできます。
楽天モバイルで買える携帯
楽天モバイルの特徴の一つは楽天モバイルで買える携帯の種類が豊富である点です。別にスマホはamazonでもどこでも買うことはできるのですが、格安SIMのところで買うと、毎月2000円以内払っていれば買えたりするので、一度に数万円負担する必要はありません。また、楽天モバイルで買うと、その分楽天スーパーポイントにもなるのでお得です。
たくさんあるので全部は紹介しきれませんが、最新のスマホでは以下のようなものが買えたりします。
本体価格 | 24か月払いの場合 | |
HUAWEI P20 | 69,800円 | 3,141円/月 |
HUAWEI P20 lite | 31,980円 | 1,439円/月 |
Zenfone 5 | 52,800円 | 2,376円/月 |
HTC u11 life | 39,800円 | 1,791円/月 |
iPhone SE(通話SIMの場合) | 27,800円 | 1,251円/月 |
まあこれくらいの値段なら、毎月払っていても大きな出費にはならないでしょう。
また、楽天の場合は、たまにセールをやっていて安くなったりするので、そういったときはねらい目です。
楽天ひかりとのセット割が期待できるのか?
格安SIMを使う人の多くは、格安SIMだけでネットに接続するのではなく、「光回線」や「モバイルルーター」や「Wi-Fiスポット」を使ったりしています。
特に、自宅に光回線を設置しておけば、自宅ではすべてWi-Fiを使うことで、データ量をかなり節約できます。
そんな中思いつくのが「楽天ひかり」です。
楽天ひかりは楽天が提供する光回線で、フレッツ光の光回線を使っています。
重要なのは「携帯とのセット割」です。auひかり、ソフトバンク光、ドコモ光はすべて、携帯とのセット割を持っています。つまり、携帯も光回線もauにすることで携帯が安くなる、といったものです。
しかし、現在楽天ひかりと楽天モバイルのセット割はありません。今後楽天がキャリア化していくにつれて、きっと楽天ひかりとのセット割は生まれていくことでしょう。
楽天ひかりは月額割引や代理店キャッシュバックもあり、とてもお得に使えるインターネットなので、セット割引はぜひとも実施してほしいところ。
今後に乞うご期待です!