皆さんは「アナログ戻し」という言葉をご存知でしょうか?
業界用語のようなものですが、光回線の乗り換えにとってはとても重要な言葉です。
光回線から別の光回線に乗り換える場合、しかも電話サービスも乗り換え、電話番号を継続して利用したい場合、「アナログ戻し」という作業が必要になることがあります。聞きなれない言葉ですが、単にルールの一つにすぎません。
さらに、アナログ戻しには費用が発生します。『たかが電話番号で...』と思ってしまうかもしれませんが、安心しましょう!その発生した費用を負担しなくても良い方法がちゃんとあるのです。
今回はそのアナログ戻しについて詳しく解説していきます。
目次
NTT加入電話
『固定電話を使いたい』と急に思う人もいるかもしれません。
家庭を持って家族と過ごすうちに、今までスマホや携帯で済ませていた電話を家の固定電話に変えたい、と思ったりする人も多いかと思います。また、それだけでなく光回線から光回線に乗り換える場合も、一旦アナログの固定電話に戻す必要があったりします。
電話番号の話
固定電話の電話番号は大きくわけて2つあります。
- NTT加入電話…01~09などの市外局番から始まる電話番号
- IP電話…050などで始まる電話番号(050はau)
基本は1のNTT加入権を獲得して使えるようになる普通の電話番号が主流です。しかし、家で使う電話番号としては「どんな場所でも050で始まる電話番号」があります。
例えばauが提供していて、これは引っ越しても引っ越し先で同じ電話番号が使えるため便利です。市外局番を必要とする電話番号は場所が変わると引き継ぎしにくいですね。
アナログ戻しとは
さて、この固定電話の電話番号ですが、ここからはNTT加入権に関わる話をします。
インターネットの回線である「光回線」にはほとんど電話サービスをつけることができます。これが先ほどの、光回線によるデジタル電話(=IP電話)というものです。
月額料金がだいたい500円と安くなっているところが利点です。また、電話をつけることで光回線のキャンペーンなどを適用することもできます。
こうした光回線の電話サービスを始めるには、もちろん電話番号がなくてはならないのですが、これには2つの方法があります。
- 元々持っていたNTT加入権による電話番号を引き継ぎ
- 050電話など新しくIP電話を始める
もともと固定電話を使っていたけれど、光回線の電話サービスに移行する場合、その番号を引き継ぎすることができます。
しかし、1をもう少し詳しく言うと
- NTT固定電話 → 光回線の電話サービス
- NTT固定電話 → フレッツ光ひかり電話 → 別の光コラボの電話サービス
- NTT固定電話 → フレッツ光回線の電話サービス → フレッツ光以外の光回線電話サービス
- NTT固定電話 → フレッツ光回線以外の電話サービス → NTT固定電話
という4つになりますが、少しだけややこしいですね。
以前は2の「フレッツ光(光コラボ)ひかり電話 → 別の光コラボの電話サービス」で電話番号を引き継ぐ場合はアナログ戻しが必要でしたが、2019年7月から光コラボ間での事業者変更(乗り換え)ができるようになったため、現在は基本的にアナログ戻しは必要がなくなっています。
- NTT固定電話 →(直接)光回線の電話サービス
- NTT固定電話 →(直接)フレッツ光ひかり電話 →(直接)別の光回線の電話サービス
- NTT固定電話 →(直接)フレッツ光回線の電話サービス →(直接)フレッツ光以外の光回線電話サービス
- NTT固定電話 →(直接)フレッツ光回線以外の電話サービス →(直接)NTT固定電話
こんな感じです。
つまり、先ほどもお伝えしたように現在はアナログ戻しは基本的に必要ないのです。ただし、例外として、ソフトバンク光のホワイト光電話の場合や、NTT固定電話発番→おとくライン、NURO光でんわ→ホワイト光電話にする場合はアナログ戻しが必要になります。
要するに、これらの話は全て同じ電話番号を引き続き利用したい場合の話で、『別に番号変わっても良いよ~』という人は、アナログ戻しは必要ありません。
アナログ戻しの方法
では、アナログ戻しとはいったいどんな作業なのでしょうか?
アナログ戻しと呼ばれる作業は単純ですが、2つに分けることができます。ただし、前段階としての条件もあるのでそれも注意しておきます。
前段階:条件
ここでは、「アナログ戻しはこういう人でないとできない」ということを明らかにします。
先ほども話しましたが、
- NTT固定電話 →(直接)フレッツ光回線の電話サービス →(アナログ戻し)別のフレッツ光回線の電話サービス
- NTT固定電話 →(直接)フレッツ光回線以外の電話サービス →(アナログ戻し)NTT固定電話
このパターンでアナログ戻しが必要です。
ですから、
- そもそもNTT加入電話を使ったことがなければ戻せない
- NTT加入電話から光回線にしてから10年経つと戻せない(かつ継続のためには5年毎に更新が必要)
- 別の地域に引っ越している場合は戻せない
このような条件が加わります。
まず、NTT加入電話というのはNTT加入権というものを買って番号をもらって使えるようになるものです。市外局番から始まる電話番号を使うには権利が必要なのです。
そしてこの番号を継続利用(番号ポータビリティ)して光回線で使う場合、これを「利用休止」する必要があります。光回線が勝手にやってくれることもあるので、すでに光回線の電話サービスに切り替えている人はこの利用休止をしていています。
ただし、この「利用休止」は申請がない限りは2,000円で「10年」続きます。それ以上は申請がない限り破棄され、権利も失ってしまいます。
ちなみにNTT西日本の場合、利用休止時の継続期間は無期限となります。
手続き 利用休止 一時中断 解約 お申し込み内容 お電話を再度ご利用になる場合は電話番号は変更となりますが、最大で10年間お電話の権利をお預かりすることができます。 お電話を再度ご利用になる場合も同じ番号をご利用いただくことができます。 今後お電話をご利用いただくご予定がない場合はこちらをお申込ください。 対象回線 加入電話 加入電話 加入電話 ー 加入電話・ライトプラン 加入電話・ライトプラン INSネット64 INSネット64 INSネット64 ー INSネット64・ライト INSネット64・ライト 継続期間 最大10年間
(5年ごとの更新が必要です)無期限
※毎月の回線使用料のお支払いが必要ですー 再ご利用時の
同番号利用電話番号が変わります。 同じ電話番号をご利用いただけます。 ー 電話を止める
工事費2,000円
(税抜)2,000円~10,000円程度(税抜)※1 ー 電話を再開する
工事費2,000円~10,000円程度(税抜)※1 2,000円~10,000円程度(税抜)※1 ー
こんな感じで、まとめられています。
気になるのは、「再ご利用時の同番号利用」に「電話番号が変わります」と書かれているところです。
こう書かれてはいますが、このNTT加入電話→光回線は、”利用休止”と一時中断の間の立ち位置のようなもので、電話番号は継続利用できますので安心してください。
①再開
それでは手順を説明していきましょう。
光回線電話サービスからアナログ電話に戻すとき、すでに、NTT加入電話は「利用休止」状態になっているのでした。そのため利用再開する必要があります。
NTTに電話して、「アナログ電話に戻したい」、「電話の利用休止から、利用を再開したい」といった感じで伝えれば対応してくれます。
ただし、ここで問題は「工事費がかかる」という点です。
2,000円~10,000円程度(税抜)※1
※1 工事費は、再度お取り付けする場所の電話設備の状況等により異なり、お客さま宅への訪問が不要の工事(NTT局内工事)の場合は2,000円程度(税抜)、 お客さま宅へ訪問しての工事が必要な場合は、10,000円程度(税抜)となります。
要は大体2,000円ぐらいか10,000円ぐらいかの二択ですが、場合によっては10,000円かかってしまうことがあります。
電話番号は使っていても、長年使っていなかった回線が古くなったりするので要注意です。そして、ここまでの作業で「アナログ電話に戻したいだけ」の人は終了です。
②利用休止
光回線乗り換えのときの電話に関するやりとりで、次に必要なのは「利用休止」です。
『え!また利用休止…?』という感じですが、同じ電話番号を使うためには努力しなければなりません。利用休止は基本的に光回線のほうが勝手にやってくれることが多いです。通常の利用休止と異なるので細かい手順があるのでしょう。
別の光回線に乗り換えて、電話サービスもつけてもらうことで勝手にやってくれるというわけです。
悩みの工事費…どうする?
さて、ここまででアナログ戻しの全容を紹介し終わりました。
しかし、問題はまだ残っています。それは工事費です。
光回線を乗り換える人の乗り換えたい理由は『乗り換えた方が安くなるから』というのが主なものです。それなのに、電話の乗り換えでお金を取られてしまっては、光回線自体が安くても仕方がありません。
最大10,000円程度のこの工事費をどのように回避できるでしょうか?
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・※1 キャッシュバックの対象は他社サービス解約時に発生する違約金・撤去費用・他社モバイルブロードバンド端末代金の残債です。キャッシュバック金額は合計で最大10万円となります。ただし、他社モバイルブロードバンド端末代金に対するキャッシュバック金額は42,000円を上限とさせていただきます。
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まとめ
アナログ戻しはちょっと複雑で難しいですが、しっかりまとめておきましょう。
- NTT加入電話に入ったことがあればNTT加入権≒電話番号の権利がある
- NTT加入電話の電話番号を引き継いで利用していればアナログ戻しできる
- アナログ戻しとは光回線(A)電話サービスからNTTのアナログ電話に戻すこと
光回線(A)から光回線(B)に乗り換える場合、アナログ戻しが必要- 工事費が2,000~10,000円かかる
- ソフトバンク光のあんしん乗り換えキャンペーンで還元される
※光回線(A)はフレッツ光以外の光回線=auひかりなど