インターネットを開通したい!
と思っても「独立するまで自宅では父親が全部やっていた」り、「自宅はスマホだけで過ごしていた」という人は「インターネットにどんな種類があるのか?」詳しくわからないときも多いと思います。
恥ずかしく思うことはありません。調べて学べば良いのです。
しかし、色んな記号や難しい概念がたくさん出てきて結局インターネットの種類がよくわからない、というのも避けたいので、この記事では簡単に様々なインターネットの種類を紹介していきます。
目次
インターネットの種類
インターネットの種類は範囲を広げればかなり多いのですが、ここでは「個人」で扱う場合で「現在」主流となっているものだけに限りましょう。
現在主なものは
- ADSL(NTTなど)
- ケーブルテレビ(J:COMなど)
- モバイルルーター(ワイモバイルのポケットWi-Fiなど)
- ホームWi-Fiルーター(Softbank Air、auスマートポート)
- 光回線(フレッツ光、auひかり、光コラボなど)
の5つです。
それぞれを紹介していきますが、その前にすべてに共通する速度の基準である「Mbps」について説明しておきましょう。
速度の記号
様々なインターネット回線やWi-Fi等の速度に関して、現在基準となっている単位は「Mbps」、「Gbps」というものです。
これはデータの通信速度のことで「1秒間にどのくらいデータを伝送できるのか」(Megabits per second/Gigabits per second)を意味しています。
つまり、1秒間で1GBのデータのやりとりができる=1Gbps、500MBのデータのやりとりができる=500Mbps、というのを表現しているのです。
電話回線(ダイヤルアップ接続) 1996年~
最初に個人でもインターネットが使えるようになったのは「電話回線」を利用したダイヤルアップ接続が普及し始めたときでした。
もちろん20年以上も前のことなので速度は今では信じられないほど遅いでしょうが、インターネットの歴史が20年もないというのは注目に値しますね。
この時点ではパソコン自体も遅くでっかいフロッピーディスクしかなかったらしいですから、今考えると当時は大変だったなと思うばかりです。
ADSL 1999年~
次に1999年個人用のADSLとケーブルテレビがほぼ同時に始まりました。この2つは現在でも利用されているので紹介する必要があります。
光回線が登場・普及するまではADSLもかなり普及したようですが、現在はNTT東日本も
平成28年6月30日(木)をもって「フレッツ光」提供エリアにおいて、「フレッツ・ADSL」の新規申し込み受付を終了させていただきました。
といった具合で、ほとんど終了しています。
気になる速度ですが、50Mbpsが最大なので光回線の1Gbpsには到底及びません。
Yahoo! BBのADSLは一番安くて2,000円とお手頃ですが、最大でも15Mbpsなので自宅で使うインターネットとしてはかなり遅い、いや遅すぎると言って良いでしょう。
※お知らせ※ Yahoo!BB ADSLは新規受け付けを終了しています。
ケーブルテレビ接続 1999年~
ケーブルテレビ接続というのはケーブルテレビの回線をインターネットにも応用するもので、現在ではJ:COMが主に提供しています。
速度も最大で320MbpsでADSLより速いです。
コース | 基本料金 |
320Mコース | 6,000円 |
120Mコース | 5,500円 |
J:COMオンデマンド メガパック、メガパックコースなどを追加するとホームが320Mコースで5,200円と安くなり、光回線にも比肩しますが、オプションを追加しているのでそれ相応の上乗せが後からやって来るようです。
とは言え、320Mbpsで1Gbpsの光回線と同じ料金というのはあまりおすすめできることではありません。
光回線 2001年~
次に2001年から登場したのがお待ちかねの光回線です。
フレッツ光が提供開始され、現在でもシェア70%を誇る状態です。
この光回線には、主に4種類あり、
- フレッツ光と光コラボ
- 電力会社系光回線
- auひかり
- NURO光
以上の4つにまとめられます。
速度
光回線の標準的な速度は1GbpsでこれまでのケーブルテレビやADSLの2倍以上の速度でインターネットを楽しむことが出来ます。
フレッツ光と光コラボは一緒?
NTT東西の提供するフレッツ光は2001年から顧客を増やし現在でも首位独走中です。
ただ、正直に言えばフレッツ光は光回線の中で料金が高いです。
その理由は明らかで、光回線とプロバイダの2つにそれぞれ月額料金を払わなければならないからです。
しかし、現在ではフレッツ光は方向転換を図っています。
NTT東日本よりフレッツ光などの提供を受けた事業者様が、自社サービスと光アクセスサービス等を組み合わせて、
サービスをご提供するモデルを、「光コラボレーションモデル」といいます。
※本モデルによりサービスを提供する事業者様のことを「光コラボレーション事業者様」と呼びます。
※光コラボレーション事業者様がご提供するサービスについては、お客様と光コラボレーション事業者様とのご契約になります。
このようにNTTの公式サイトで2015年から開始されたいわゆる「光コラボ」が紹介されています。
簡単に言えば「フレッツ光は自分で売るのをやめて、ほかの「事業者」に仲介してフレッツ光を売ってもらう」という方向にシフトしたのです。
これによって「事業者」すなわち主に「プロバイダ会社」(BIGLOBE、@nifty、OCNなど)と「携帯会社」(ソフトバンク、ドコモなど)は独自の光回線を持っていなくてもフレッツ光+自社サービスの組み合わせで売り出せるようになりました。
つまりプロバイダとフレッツ光を合体させた「BIGLOBE光」や、さらにスマホの割引などを追加したソフトバンク光などが誕生したわけです。
NTTのフレッツ光単体とビッグローブ光を比較すると、
契約先 | 光回線契約料金 | プロバイダ契約料金 | 合計 |
①フレッツ光+プロバイダ(BIGLOBE) | 4,600円 | 1,200円 | 5,800円 |
②光コラボ(ビッグローブ光) | ー | ー | 4,980円 |
このように全く同じ条件なのに料金が異なるのです。
ちなみにソフトバンク光など携帯会社の提供する光コラボでもプロバイダと光回線の料金は一体です。
auひかり 2005年/2009年~
フレッツ光の提供が始まってしばらく経ち、まだ光コラボが生まれる前、auはNTTとは違う光回線の提供を始めていました。
2005年ごろから東京電力などと協力して行っていましたが、2009年にはau独自の「auひかり」がスタートしました。
auひかりの月額料金は標準的です。
タイプ | 月額料金 |
ホーム | 5,100円~ |
マンション | 3,800円~ |
しかし、独自のサービスが非常に魅力的なのです。
例えば、auスマートバリューはauスマホ・ケータイ・タブレットの契約とのセット割引で最大1人2,000円、1世帯最大10契約まで割引されます。
4人家族で6,000円くらい割引されることもあり得るのです。
その他にも
- 他社乗り換えの違約金を負担するauひかり新スタートサポート
- 電話と電話オプション契約の追加で工事費無料のキャンペーン
- キャッシュバックキャンペーン
など様々なキャンペーンを行っています。
ポケットWi-Fi 2008年~
その他にも、持ち運びできるポケットWi-Fi(ポケットWi-Fiはワイモバイルの商品名なのでモバイルルーターなどの総称が正確です。)も現在主流です。
- 持ち運びできる
- 工事がいらない
ということが最大のメリットですが、
- 通信制限がある
というのがポケットWi-Fiだけがもつ唯一のデメリットです。
ケーブルテレビでも光回線でもこの後紹介する自宅用のWi-Fi機器でもすべて「データ無制限」となっています。
ホームWi-Fiルーター(自宅用)
ポケットWi-Fiと違い、自宅用だけのWi-Fi機器で工事の必要のないものがあります。
それは
- ソフトバンクAir
- auスマートポート
です。
2014年ごろからサービスが始まり、工事ができないマンションや家などで有効に使うことが出来ます。
ポケットWi-Fiと違ってデータ無制限で速度もなかなか速いのでこれはこれで検討の余地がありそうです。
また、上の2つのどちらもそれぞれのスマホのセット割引も使うことが出来ます。
結局どれが良いのか?
さて、様々なインターネットを紹介してきましたが、結局どれがいいのでしょう。
「速度」:光回線が最速
まず速度の観点から言うと、圧倒的に「光回線」がおすすめできます。
他のインターネットではなかなか1Gbpsの速度は出すことができません。
その次に、自宅に工事ができなかったり、諸事情で光回線を設置できない/設置したくない人は、ホームWi-Fiルーターが速度の上ではおすすめできます。
ポケットWi-Fiも速度は確かに上位ですが、1ヶ月7GBといった通信制限があるのが玉に瑕です。
いくら速くても「使いすぎたら遅くなる」のであれば、速度は部分的に低いと言わざるを得ません。
ただUQflatツープラスギガ放題であれば、ほとんど無制限ではあります(マンションの光回線より高いですが...)。
インターネット | 速度 | 通信制限 |
光回線 | 1Gbps(1000Mbps) | 3日間連続30GBのアップロード |
ホームWi-Fiルーター | 440Mbps | 3日間合計10GB |
ポケットWi-Fi | 440Mbps | 1ヶ月で〇GB~、3日間合計10GB |
ケーブルテレビ | 320Mbps | あり |
ADSL | 50Mbps | なし |
「価格」:スマホとのセット割がおトク
料金を踏まえて選ぶ上では、速度とはまた違った観点が必要です。
光回線・ホームWi-Fiルーター・ポケットWi-Fiはどれでも4,000円弱はかかります。
<月額料金>
インターネット | 自宅 | マンション |
光回線 | ~5,200円 | ~4,000円 |
ホームWi-Fiルーター | 3,800円~ | |
ポケットWi-Fi | 3,000円~ |
ポケットWi-Fiには安いプランもありますが、それだけ「データ量が少ない」という大きなデメリットがあります。
光回線はスマホとのセット割でどこよりも安くなる!
ただ、この月額料金だけを見て決定する必要はなく、「ここからどれだけ安くするか」が問題です。
ここで力を発揮するのがauひかりの紹介のときにも出てきた「スマホとのセット割」です。
au、ソフトバンクやワイモバイルのスマホ・ケータイ・タブレット、さらにBIGLOBEなどの格安SIMであれ、系列の光回線を申し込めば割引が適用されます。
auのauスマートバリュー、ソフトバンクのおうち割 光セットは1人最大2,000円の割引で1世帯10契約まで割引可能です。
それを踏まえると、「自分のスマホにあったインターネット回線」を選ぶとお得にインターネットを使えることは間違いありません。
ソフトバンクの場合他社とのセット割はワイモバイルやNURO光などが主なものですが、特にauの場合、ビッグローブ光、@nifty光、So-net光、DTI光、AsahiNet光など多くの光コラボでもauセット割を使うことが出来ます。